キャンドルナイトライブ

CAMBODIA’12 ③ ー 国立病院エイズ病棟 ー

6月7日(木)、
朝5時に起き、飛行機でタイ・バンコクからカンボジア入り。

プノンペン国際空港では、NGOスタッフやチョムナンさんが空港で出迎えてくれた。

みんなで再会を喜んだ後、 チョムナンさんとも明日また会うことを約束し、一旦お別れ。

我々一行は、そのまま宿へは向かわず、直接カンボジア国立病院エイズ病棟へ。

 

病院側の方から、お昼の食事前に来て欲しい、とのことだった。

 

空港から車を走らせること30分ー

プノンペン郊外の、国内では3番目に大きな国立病院へ到着。

広い敷地内を車でさらに進むと、一番奥にあるのが、結核・HIV患者が入院する病棟。

現地卸売市場で調達した食料をさっそく運び込む。

今回は、時間もなかったことから、NGOスタッフが事前に買い込んでおいてくれた。

今回準備した食料、
・ラーメン50食×13箱
・ミルク50パック×13箱

一人あたりラーメン10食、牛乳パックを6本、結核・HIV患者、小児病棟の患者全員に手渡しする。

・・・この病院へ行き始めてもう何年になるだろう、、。


笑顔で患者さん一人一人に手渡ししていく。


時には『コンプラン プライン!(病気に負けず頑張って下さい)』と声をかけながら。

カンボジアでのエイズ感染者は、日本の1.2万人に対し、カンボジア17万人。日本のおよそ10倍にあたるー

本当に深刻な問題のひとつだ。
この病院の結核・HIV病棟には、毎年再会を楽しみにしている親子がいる。

もう5年もここで入院しているベトナム人の親子。


今年5歳になるタイくんは僕らを見るなり大喜びで飛びついてきた。

でもお母さんは去年よりもずいぶん痩せていて、体に発疹ができていた。最近カラダがきついのだという、、。


去年のお母さん、、、そして今年のお母さん、、。

・・・確かに、去年よりもずいぶん痩せていた。

一刻一刻、近づきゆく「死」。タイくんはその迫り来る現実を知りはしない。

底抜けに、人なつっこく、明るい笑顔を振りまいているのが、・・・心に厳しい現実として突き刺さる。

お母さんと今回ゆっくり話をすることができた。

お母さんは、カンボジア人ではなくベトナム人。

タイくんを出産2ヶ月後に、旦那さんから病気をうつされ、もう5年、この病院へ入院しているのだという。

・・・つまりタイくんは、この世に生を受けた時から、ずっとこの病院で暮らしているー

タイくんに病気が感染していないことはせめてもの救いだけれど、、。

この病院では、入院費用、食事は共に無料。

しかし、食事は一日に昼と夜の2度だけ。時には支給されないこともあるという、、。

そんな中、お母さんがポツリと言った。

『最近子どもからよく”ミルクを飲みたい”、”お菓子を食べたい”とせがまれる。
でも私には稼ぎがないのでお菓子を買ってやることも出来ない。
・・・でもこうしてお菓子や食べ物を持ってきてくれることは本当に嬉しい。
本当にありがとうございます。』

・・・。

でも、また来年絶対会いましょうね! それまで本当にお元気でね、お母さん・・・

・・・すぐに手を指しのべれないことがもどかしい。

小児病棟ー


中には、グッタリした子どもを必死で足下さするお母さんの姿。 本当に胸がつまってしまう、、。。


今年は入院患者が例年にもまして多く、 ラーメンとミルクが足りない初めての事態に。

何度も市場へ買い出しに行くという初の事態。

今回は、初回の分にプラス、
・ラーメン50食 × 8箱
・牛乳パック50本 × 8箱で、

トータル
・ラーメン50食 × 21箱
・牛乳パック50本 × 21箱。
※子どもたちには+日本から持ち込んだお菓子

なんとか全員に一人あたりラーメン10食、ミルク6パックを配り終えることができた。
でも、こんな食料もたった3日くらいで尽きてしまう、、。

患者さんの長い人生を考えれば、何ら影響も及ぼさない。

 

今のままの支援の形で本当にいいんだろうか、、

もっと効果的な支援に切り替えないといけないのでは、、、

そろそろ方向転換する時期に来ていると思った。

 

 

この場所で、 何かもっと実りある活動はできないものだろうか、、、

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