車を向こう岸に残し、舟に乗り込む我々一行。
ベンツのバンパーを壊してしまったことはショックだったが、
気を取り直して(ゴメンナサイ。)サムボー村へと向かう。
ゴトゴトと、ゆっくり進んでいく舟。
日本での慌ただしい生活の中では感じられない、ゆったりした時間が流れていたー
チョムナンさんの計らいで準備された、バイクに連結された荷台が待っていた。
・・・聞けば、これに全員11名(!)乗るんだという…・・・。
ホントですか…
!!!!!!!!!!!!(汗)
ギュウギュウ詰めで11人全員乗車。 ・・・なんというアドベンチャー…一同大興奮。
しかし、道は急な落差のデコボコ道。 雨季のため、至る所が水たまりの池状態。
バイクが進み始めて10mと行かないうちに、
スリップを繰り返し、その度に振り落とされそうになる。
“ あ”ぁ”ーーーー!危ない危ない!!!!!”
・・・やがて20m進んだところでバイク、プシューっと黒い煙が吹き出しオーバーヒート。
だめだこりゃ。
身の危険を感じたバイクに早々に見切りをつけ、結局全員でサムボー村まで歩いていくことに。
・・・とはいえ、サムボー村まであと30~40分かかるという、、。
観光客など誰もいない本当のローカル一本道。
歩くこと20分ー
突然雲行きが怪しくなってきた。
『・・・ウソ?』
黒い雲がものすごいスピードでこちらに迫ってくる。
『ヤバイヤバイ!!!降り出すよ!!!急ごう!!!』
ヒュュ~~ゴオォォーーー!!!
もの凄い音を立てて風が吹き始めてきたかと思うと、一気に大雨が降り出してきた。
う”わ”ぁ”ぁ”ーー!!!!!!
一同、それぞれに村のお家の軒下や牛小屋に避難。空が急に怒りだしたような激しいスコール。
・・・歩いてこんなところまで来てしまった…これまマズい…
多少の後悔の念と絶望感に苛まれる中、
道はたちまち水浸し。元々パウダー状のきめ細かな土が、
放し飼いの牛や鶏が道のあちこちに落とした糞と混ざりあい、みるみる粘土質のいばら道に。。。
・・・ここまで来たらどうしようもない。
小雨になったのを見計らって、
一気にサムボー村のチョムナンさん宅に突進!
サンダルも靴も泥だらけ。走ると粘土質でツルツル滑り、
気を抜くと転んでウ〇コまみれになる可能性も。。。
そんな中突然、みんなのネジが飛んだ。
皆サンダルや靴を脱ぎだし、裸足で行くことに。
・・・何だろう、この感覚… 日本ではまず考えない選択肢。
自分の中での制御装置を解除すると、不思議と肩の荷が下り、自由になった気がした。
村人曰く『裸足で、指で大地を掴むように歩くと滑らないよ。』
・・・なるほど。『郷に入っては郷に従え』とはこのことか。
歩くこと10分ー
『よぉ~来たのぉ~~』という表情で暖かく迎えて下さった。
しかし、小雨に脱出するタイミングを逃し、数人はまださっきの場所から動けないでいた。
しかし15分後、残りのメンバーも無事に到着。
雨宿りの最中『こっちにおいで』と、お宅の中に上がらせてもらっていたそうだ。