2015年8月23日(日)PM0:00ー
午前中のサッカー交流を無事大成功にて終えた後、バタバタとホテルに戻り、
シャワーを浴び、荷物をまとめて慌ただしくチェックアウト。
ここで、樹くん、中野くんの二人は、シンガポール経由で帰国するため一足先にお別れ。
僕らも今夜PM8:00の便でタイ経由で帰国する。・・・だんだんと旅の終わりが近づいてきた。
最後まで良い旅を!本当にありがとう!!
ホテルから車で移動すること20分、僕らの最後のミッションへ。
新生【INTER NATIONAL CAMBODIA NGO SCHOOL】へ到着。
自分自身のカンボジアとの最初の接点。活動の原点であり、一番の支援先。
6月に旧校舎から移転し、7月に『新生カンボジアNGOスクール』として再開。
この開校にあたり、かかる経費や学校の今後の方向性など、前回6月訪問の際に色々話し合った。
今回はCNLのみんなにもこの学校の現状と問題点を知ってもらい、
自分たち自身今後どういった形で学校と関わって行けば良いか、みんなで話し合いたいと思った。
入り口には、この学校のカリキュラムが記されていた。左から、
① タイ語クラス
② 大学入学を目指すための英語クラス
③ 英会話
④ 文 法
⑤ 英語→クメール語コース
⑥ 中国語クラス
⑦ 日本語クラス
学校の授業はひとクラス1時間、AM6:00〜PM7:30迄。生徒は主に18歳(学生)〜45歳(公務員)で主に語学学校として運営している。
旧学校時代は、1授業につき受講料500リエル(約15円)を徴収。
1日$1に設定するとそれさえ払えない学生達がいるからだ。
現在はリニューアルオープンのポロモーション期間ということで無料で授業を行っている。
さっそくみんなで新校舎の中へー
前回訪れたときには、何もなかった部屋に独立型の椅子と机が設けられていた。
旧校舎時代ー
長机に二人三人と、ギュウギュウで勉強していた当時と比べれば、その快適さは歴然だ。
今後事務所として使われる部屋。
中二階の部屋も、先生の控室として、あるいは個別に授業を行う部屋として多目的に使える。
二階には、日本からボランティア先生が来たときのために、宿泊・休憩出来る部屋も完備。
三階の少人数スペース。
中国語の授業。
みんなで新校舎を見てまわった後、TyDy校長からこの学校の現状を伺うー
かつてこの【インターナショナル・カンボジア・NGOスクール】は、『生の日本語を学べる学校』としてプノンペン市内で一時代を築き、日本からも多くのボランティアがこの学校を訪れ、プノンペンで最も安価で生の日本語を教えてくれる語学学校として有名だった。
しかし、日本のNGO団体から独立後、遂にカンボジア人の手によって運営が始まったわけだが、
「自立運営」を行っていくということで、当然日本からの金銭的支援はなくなった。
さらには日本から発信していた広報活動もなくなったことで、日本人ボランティアの数も激減。
今では”救世主的”日本人ボランティアも皆無だ。
・・・その中で我々は、元々日本のNGO団体とは別の形でこの学校を支援してた事もあり、
今でも継続してNGO校を応援させてもらっているのだが、
今ではこの支援が、日本からの唯一の継続支援・生命線となっている、、。
近年プノンペンには授業の質・環境など条件の揃った日本語学校が増えてきた。
これによって、生徒はもとより、NGO校の優秀な先生達も、より好条件の学校へ移籍・流出。
今ではかつての「”日本語を学ぶ”といえばカンボジアNGO校」、、ではなくなってしまった。
現在は、かつて日本人ボランティアから教えてもらった日本語教師が一人、
この学校に常駐しているのみ。
この学校は転換期を迎え、現在は「英語」、「タイ語」、「中国語」の授業の方が多いという、、。
この場所で日本語を学び、各政府関係や地雷の撤去団体の職につく者、
あるいは日本とカンボジアを股にかけて活躍している優秀なOB達は沢山いる。
・・・しかしながら、高給を与えることの出来ないNGO学校は、
今や日本語の先生さえ確保することが難しくなってきているのが現状だ。
最盛期のNGO校は、一日に1,000人の生徒が通っていた。
しかし旧校舎の終盤には300〜500人程度。
学校が移転したことにより、この学校はまた一からの再出発。
その中でこの学校の特徴は何か?どういう方向性で進んでいくべきか、、
財源はどう確保していくか、問題は山積みだ。
現在この学校の運営は、毎月$650(約77,753円)かかり、
その学校経費はすべてTyDyさんの私財でもって運営されている。
⚪︎産省の仕事と日本の会社の仕事を掛け持ちし、たまには軍にも出向する。
この新校舎のOPENに至っては、TyDyサンの様々な横のつながりから
お金を寄付してもらったり、あるいは借金をしてようやくここまでこぎつけた。
そんな学校だが、生徒達にはできるだけ金銭的負担はかけたくない、という。
・・・つまりその中で、どうやって運営資金を確保し、学校を建て直していくのか、、
TyDyサンは頑なに『ダイジョウブ。』といい、縮小運営を受け入れようとはしない。
・・・そもそも、なぜそこまで私財を投じて、現状の学校運営にこだわるのか?
思い切ってTyDyさんに聞いてみた。すると、、
『・・・これまでこの学校から優秀な学生達がたくさん巣立っていきました。
様々な場所で彼らは現在活躍しています。私はそんな学生達、そしてこの学校を
誇りに思っているし、この学校が永遠に続いて欲しいと思っています。
大事なことは、カンボジアにこの学校がずっと存続されているということですー』
・・・僕等は、ただただ頷くだけだった。
それ以上、TyDyさんの目を見られなかった。目を見てしまうと、涙が出そうになる。
『 私財を投じて苦労することは問題じゃない、大事なことはこの学校を存続させること 』
『 私心があっては、志とは言わない。』とは、かつて大河ドラマ【龍馬伝】で
坂本龍馬が言っていた言葉だが、・・・まさにTyDyさんはそんな気持ちなのだろう、、。
あらためて、僕らはこれからもTyDyさんを、そしてNGO学校を応援していきたいと思った。
自分たちに出来る方法で、微力ながら学校運営を支えてあげたい。
そんな思いも込めて、
昨年のCNL’14の収益から150,000円をカンボジアNGO校へ寄付させていただきました。
現在、かつてNGO校から巣立っていったOB達、カンボジアの友人たちに声をかけて、
みんなでこの学校を支えていこうと、連絡を取り合っています。
カンボジアの学校には、これまで『縦のつながり』というものがありませんでした。
卒業したら終わり。
でもそうではなく、これから『伝統校』としての『縦のつながり』を見直していこうと。
つまり、OBとしてスポット的に学校教育に参画してもらい、
たまにはこの学校で学んだことが、社会人となってどう活かされているかを学生達に話す特別講義、
また行きつく先は、学校から巣立ったOBが勤める会社へ「就職できる」というルートの確保など、
『伝統校としての縦のつながり』を見直していこうと、提案しています。
また、改めて、カンボジアに興味がある日本の学生さん方、
この学校の「救世主」となってボランティア先生として日本語を教えて下さる方、、
(長期短期問わず)を募集しています。
学生のうちに、あるいは今だからこそ、経験できることがあると思います。
もし渡航を検討しておられる方がいましたら、よろしくご検討ください。
※ ご訪問の折は、事前にカンボジアNGO学校へ直接ご一報下さい。
詳しいお問い合わせ・情報は、
【インターナショナル・カンボジア・NGOスクール】
[ ホームページ、現在調整中 ]
#56BA, St.230, Sangkat Beuk Salang, Khan Toul Kork, Phnom Penh, Cambodia.
85510-273-372
Mon-Fri (6:00am-7:30pm)
Sat- Sun (1:00am-5:00pm) Japanese Desk
日本人担当:ヌット ngointernationalschool@gmail.com にお願いいたします。