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CNL in CAMBODIA’13 ⑤ – エイズ病棟 –

2013年8月23日(金)AM 11:30 –

トゥールスレン虐殺博物館でみたショックも冷めやらぬまま、
次なる目的地はカンボジア国内で3番目の規模である、
カンボジア国立病院HIV/エイズ病棟へ。

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まずはその前に、病院近くの卸売市場で大量の食料・物資を買い込む。
日本で預かってきた浄財+行ったメンバー全員のお小遣いを徴収。

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80名の患者方へ今回は・・・

・ラーメン1箱40食 × 10箱、
・ミルク6缶セット × 27箱、
・せっけん2セット×64コ、
・調味料として使う塩 × 80袋 を調達。

しめて251.71ドル。

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ココのおばちゃんの店には5年以上通っているが、
ビタ1文まけない。この日も251.71ドルだったので、

私:『せめて250ドルにしてよ~』と頼むと、
婆:『・・・じゃあ、251ドル。』
私:『そんなこと言わないで、毎年通ってるからさぁー』
婆:『NO。』

・・・今年も完敗だ。

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買ったものを箱詰め。

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みんなで手分けして車に物資を運び込む。

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車はあっというまに荷物だらけ。 人も荷物もギュウギュウに詰め込んで、いざ病院へー

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PM 0:00 –
『チョムリアップ・スォー!(こんにちは!)』

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買い込んだ物資を患者さん一人一人に手渡していく。

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カンボジアのHIV/エイズ患者は、2010年統計で約67,200人。
しかし僕が初めてカンボジアを訪れた2003年、
カンボジアのHIV/エイズ患者は17万人もいた。

わずか10年でここまで患者数が減った事は、
地道な性教育などの「教育」が浸透した事も大きな要因だが、
それでも日本と比べれば(日本約2万人。増加傾向)3倍~3.5倍。
まだまだ深刻な問題だ。

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ココに入院する患者は、国から食糧が支給されている。
しかし支給されているのは一日にご飯一杯分。
時にはその一杯でさえ、 支給されないこともあるんだそう。

栄養と体力をつけなければならない患者が一日ご飯一杯しか食べられない現実ー

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写真家SHINJI ISOBEが撮った病院の風景ー

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ここへ来る度に考えさせられることがあるー

エイズ病棟へ毎年通って5年以上になるが、
この病院での活動は本当に意味があるのだろうかと。

僕等が毎年来て食料を渡したところで、
患者さん方のたった2~3日分の食料にしかならない。

ただ食料を渡してそれで終わり。

ここからは何も生まれないし、これ以上の事を何もできない。

 

『楽しむことを前提として、それを良いことに繋げるー』

 

僕等の活動コンセプトも、この場所では当てはまらない。
そんなコンセプトでやって来てること自体が場違いのようにも思うー

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ここでの活動は、分岐点に差し掛かっています。

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・・・でも、彼らの合掌する姿を見ると、たまらない気持ちになります。

エイズという病気は、現地ではとても根深い差別があり、
家族や親戚からも縁を切られ、患者さん同士で支え合って生きている現実がある。

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・・・そんな彼らに、

『遠くカンボジアから離れていても、あなたたちのことを忘れていませんよ』

食料物資を届ける以上に、そんなメッセージが伝わればと思い、続けてきた。

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今後どうしたらいいだろう…

 

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限られた時間の中でのプノンペン滞在ー

カンボジアNGOスクール、仏教交流、 愛センターでのワークショップ、
サムボー村での井戸プロジェクト… この10年で活動の範囲も多岐に渡ってきた。

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短く限られた時間の中で、
何かをやるという事は、同時に何かを諦めるということ。

エイズ病棟での活動を今後どうすべきか、、仲間達の声も聞きながら、考えていきたい。