2015年8月23日(日)、午前中からサッカー交流〜カンボジアNGO校訪問と、
慌ただしくも実りある全行程を終えた。あとはPM5:00に空港へ出発する迄フリータイムだ。
PM2:00 ー
とりあえずは、朝から何も食べていなかった我々一行。
セントラルマーケット横の中華料理店へ入り、それから空港出発までの時間、
前から一度行って見たかった【イオンモール・プノンペン】へ行こう!ということに。
中華料理店へ到着しお店に入った途端、突然外は「ゴゴゴーーーーーッ!」と大雨。
毎年5月〜10月まで続く、雨季のカンボジア。
…珍しくもこの旅始まって以来の大雨だった。
日本のゲリラ豪雨よりも激しい雨が音を立てて降り続く。
ヌットちゃん:『アハハハー。アト30分位、コノママ雨降ッタラ〜、道路浸カリマス。』
食事を終えて1時間後、、街は本当に浸かっていた… (汗)
首都プノンペンでは今、慢性的にこのような洪水が起こっているー
プノンペン市内の排水路や下水道のほとんどは、
内戦直後に老朽化、荒廃化が進み、定期的なメンテナンスや清掃がなされていない。
にもかかわらず、プノンペン市内の人口増加に伴い、排水量は増えるばかり、、。
そんな悪循環を繰り返しているのだ。
ひどい洪水は、今年に入って4回目(8月23日現在)だそうだ。
インフラ整備が追いついていない首都プノンペン。
1976〜79年、国民の200〜300万人ともいわれる尊いいのちが奪われたポルポト時代は、
国民にとって大変な時代ではあったが、細部にわたって強制労働が行き届いていたため、
洪水などの問題はなかったという。
今回、カンボジアの友人達から興味深い話を聞いた。
1979年、ポルポト時代が終結して、人々は本当の「平和」と「自由」を手に入れた。
・・・にも関わらず、最近では『ポルポト時代の方がよかった』という人もいるのだそう。
ポルポト時代は確かに大変な時代であったが、みんなが平等に均等に食事を与えられ、
ポルポト派の統制によってインフラも整備されていた。
現在、洪水がこれだけ慢性的に起こるのはポルポト時代にはなかったことだとー
ポルポト時代を終え、人々は「自由」を手に入れた一方、
現在カンボジア国民の「格差」は広がるばかり。貧困問題も解消には至らない。
かつての「統制」がなくなったことで、人々はゴミを至る所に捨てる[モラルの低下]。
・・・そういった事の積み重ねで、今の洪水が慢性的に起きているのだと。
結果、『ポルポト時代はよかった』という論調があるのだという。
・・・実際に夜、レストラン内のテレビに映し出されていた番組では、
現在のカンボジアと、ポルポト時代の「生活の様子の違いについて」比較する特集をやっていた。
今現在、日本のJICAが2001年から無償資金協力事業、
「プノンペン市洪水防御・排水改善計画プロジェクト」として、
堤防の強化や、市内幹線排水路の改修、大型貯水槽の建設などを支援しているのだそう。
また、クリーンアップキャンペーンとして、排水管網を詰まらせる最大の原因
『ポイ捨て』の禁止などを呼びかけている。
今回のカンボジアの旅、すべての行程をを終えたところで最後の大雨。
有り難いことだけれど、最後にプノンペンにおけるタイムリーな問題を目の当たりにし、
本当に最後の最後まで考えさせられるカンボジア旅だった。
そんなことを考えさせられながら、、
今、目の前には最終目的地【イオンモール・プノンペン】が見えてきたー